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介護日記2

久しぶりに会った祖母は坊主頭にされていて、私に「どちらさまですか?」と聞いた。おしゃれで小奇麗にしていた人だったのでかわいそうに思えた。
「隣にいる人はだーれ?」とも言ったが、たぶん私の姿から母を連想していたのだと思う。祖母は「ここは痒いからやだよ」と言った。
できるだけ毎日、祖母の病院に通い、おいしそうなケーキを一つ食べさせ、体を拭いたが祖母が私を思い出すことはなく、病院に入る前に一緒に暮らしていた他の孫の名前を呼んだりした。
ケーキをおいしそうに食べる祖母だったが、たまに「このケーキ、もう一つ、大きいおばあちゃんにも買ってきてもらおうかな?」と20年前に死んだ自分のお母さんを気遣っていた。
病院に通い始めて30日目ぐらいの時だった。私が祖母のベットの横の洗面台でタオルをゆすいでいると、突然、祖母が私の名前を呼んだ。
びっくりして祖母を振り返ると、「お母さん元気?」というようなことを聞いてきたが、私は答えることができなかった。
「俺のことわかるの?」「そりゃあ、わかるさ、孫だもの。あんた、私に何か隠してるんだね?」
祖母は私の母のことを思い出しているようで、私の目をじっと見たが、私は目をそらして下を向いた。
祖母が私のことを思い出したのはその日だけだったが久しぶりに楽しく話をすることができた。祖母と私は元々仲がよかった。
祖母の病院には100人以上の寝たきりの老人がいたように見えた。面会名簿があったが、二日連続で行くと、私の名前が続くこともあった。
祖母はその後、一年ほどしてから死んだ。介護は本当に面倒くさくて、悲しくて、辛いものだけれど、だった一日だけでもそんな日があったことは嬉しいことだった。(美濃)

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