モーツァルト・伝説の録音

アルトゥール・シュナーベル
[1882-1951]
Artur Schnabel

[第2巻の構成について]CD12枚収録

モーツァルトが最も愛した楽器はピアノでした。ヴァイオリン協奏曲が一時期に集中しているのに対し、ピアノ協奏曲は、モーツァルトの最晩年まで生涯にわたり作曲されました。第2巻では、シュナーベル、フィッシャーなどが音盤に遺したモーツァルトのピアノの名曲の数々を楽しむことができます。戦前に活躍した演奏家からは、現代の演奏家とは一味違う、自由で奔放、それでいて人間性を失わない彼らの豊かな音楽性を聴くことができます。

あえて、電気的なノイズフィルターは使用せず、演奏者の音楽性、録音時の空気感まで再生。

音楽性を重視することを第一に考え、針音(スクラッチ音)を取るための、電気的なノイズフィルターをかけることはやめ、演奏者の音楽性、録音時の空気感まで再生できるよう最善を尽くしました。

※試聴版はファイルサイズを圧縮した音源を使用し、音質もお使いのPC環境に強く左右されます。
 CD版の音質とは大きく異なりますことご了承ください。

※試聴音源は、曲の途中からのものもあります。

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CD-13 パリ音楽院派のピアニストたち-1CONCERTOS WITH PIANISTS OF THE PARIS CONSERVATOIRE SCHOOL-1

作品名 録音 演奏 ガイド
1-7

ピアノ協奏曲第23番イ長調 K.488(カデンツァ : ピエルネ)

Piano Concerto No.23 in A major, K.488
Cadenzas: Gabriel Pierné

1935年
パリ録音
マルグリット・ロン(p)
フィリップ・ゴーベール指揮
パリ交響楽団
Marguerite Long(p)
Philippe Gaubert conducting
The Paris Symphony Orchestra
ロンは1874年フランス生まれ。1906年に音楽学者ジョゼフ・ド・マルリアーヴと結婚。夫ジョゼフは第一次世界大戦に従軍し戦死。悲しみのあまり5年の間彼女は演奏から遠ざかる。この録音はそれから時を経た本人61歳のときのもの。伝統のフランス風ピアニズムを受け継いでいる。彼女はロン・ティボー国際音楽コンクールを主催したことでも知られる。弟子にジネット・ドワイヤン、サンソン・フランソワ、園田高弘ら。
8-14

ピアノ協奏曲第24番ハ短調 K.491(カデンツァ: サン=サーンス)

Piano Concerto No.24 in C minor, K.491
Cadenzas: Camille Saint-Saëns

1937年
パリ録音
ロベール・カザドシュ(p)
ウジェーヌ・ビゴー指揮
パリ交響楽団
Robert Casadesus(p)
Eugène Bigot conducting
The Paris Symphony Orchestra
カザドシュ(1899-1972)はパリの生まれ。パリ音楽院でルイ・ディエメールに師事。1935年からパリのアメリカ音楽院で教鞭を執り、第二次世界大戦中は米国に亡命した。戦後1950年に帰国。戦後、アメリカでLPレコードで録音されたジョージ・セルとのピアノ協奏曲集が一般に知られているが、ここでは戦前、41歳の壮年期のカザドシュのパリの香りに溢れるみずみずしい演奏を聴くことができる。

CD-14 パリ音楽院派のピアニストたち-2CONCERTOS WITH PIANISTS OF THE PARIS CONSERVATOIRE SCHOOL-2

作品名 録音 演奏 ガイド
1-8

ピアノ協奏曲第26番ニ長調 K.537「戴冠式」

Piano Concerto No.26 in D major, K.537
"Coronation"

1930年
パリ録音
マグダ・タリアフェロ(p)
コンセール・パドルー管弦楽団
Magda Tagliaferro(p)
Reynaldo Hahn conducting
The Concert Pasdeloup Orchestra
ブラジル出身、コルトーの愛弟子、20世紀前半のフランスを代表した女性ピアニスト、マグダ・タリアフェロ(1893-1986)。指揮はベネズエラで生まれ、フランスで活躍した作曲家・指揮者レナルド・アーン(1875-1947)。このベル・エポック時代のスターふたりの共演。歌心に溢れ、洒脱、いかにもこれがパリのエスプリとでもいいたげな演奏。軽やかなリズム、つややかな美しい音色、フランス的ピアニズムを堪能できる。
9-16

ピアノ協奏曲第19番ヘ長調 K.459(カデンツァ: モーツァルト縮小版)

Piano Concerto No.19 in F major, K.459
Cadenzas: Wolfgang Amandeus Mozart

1930年
パリ録音
ジョルジュ・ボスコフ(p)
ギュスターヴ・クロエ指揮
パリ・フィルハーモニー管弦楽団
Georges Boskoff(p)
Gustave Cloëz conducting
The Paris Philharmonic Orchestra
ボスコフ(1882-1960)はルーマニア生まれ。パリ音楽院でルイ・ディエメールに師事した。第19番K.459、この曲の世界初録音。これもまた、フランス風、少しも重苦しいところがなく、繊細で軽いピアノ・タッチ。指揮のギュスターヴ・クロエ(1890-1970)はフランス・オデオンに多くの録音を残している。カデンツァはモーツァルトの縮小版が聴ける。

CD-15 ピアノ協奏曲集-1 K.466弾き振りPIANO CONCERTOS-1 CONDUCTED FROM THE KEYBOAD

作品名 録音 演奏 ガイド
1-8

ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466(カデンツァ: フィッシャー)

Piano Concerto No.20 in D minor, K.466
Cadenzas: Edwin Fischer

1933年
ロンドン録音
エトヴィン・フィッシャー(p&cd)
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
Edwin Fischer(p)
conducting from the Keyboad
The London Philharmonic Orchestra
指揮者はなし、ピアニストは観客に背を向けたままピアノの周りに半円状に配置されたオーケストラを指揮し、ピアノを弾く。フィッシャー(1886-1960)はよくこの方法をとり、協奏曲で独奏者が演奏と指揮を同時にする「弾き振り」の演奏方法を現代に復活させた。フィッシャー、47歳の録音。彼は教育者としても優れ、弟子にアルフレート・ブレンデル、パウル・バドゥラ=スコダなどがいる。
9-16

ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466(カデンツァ: ライネッケ)

Piano Concerto No.20 in D minor, K.466
Cadenzas: Carl Reinecke

1937年
ウィーン録音
ブルーノ・ワルター(p & cd)
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
Bruno Walter(p)
conducting from the Keyboad
The Vienna Philharmonic Orchestra
ワルターは、ベルリン・シュテルン音楽院を卒業した後、ピアニストとしてデビュー。その後指揮者に転向し、20世紀を代表する名指揮者になる。ここではピアニスト、ワルターも聴ける。内田光子さんは、このディスクを聴いて「改めてワルターの‘指揮者’としての偉大さを痛感した」と述べている。この録音は、1938年ナチスの迫害を逃れ、アメリカへ亡命する1年前のもの。息の詰まるほどの名演。録音も素晴らしい。この著名な録音が今回ほどクリアに再現されたことはなかった。

CD-16 ピアノ協奏曲集-2PIANO CONCERTOS-2

作品名 録音 演奏 ガイド
1-8

ピアノ協奏曲第26番ニ長調 K.537「戴冠式」(カデンツァ: ランドフスカ)

Piano Concerto No.26 in D major, K.537 "Coronation"
Cadenzas: Wanda Landowska

1937年
ロンドン録音
ワンダ・ランドフスカ(p)
ワルター・ゲール指揮管弦楽団
Wanda Landowska(p)
Walter Goehr conducting Orchestra
ランドフスカは、パリのプレイエル社に2段鍵盤のクラヴサン(ハープシコード)を特注し、SPレコードに多くのクラヴサン曲を録音したことで知られるが、これは、彼女が初めてピアノを弾いた録音である。イギリス国王ジョージ6世の即位を記念した録音と伝えられている。指揮者のワルター・ゲール(1903-1960)はシェーンベルクの弟子としても知られる。ナチスを避けゲールもまたイギリスに亡命している。
9-15

ピアノ協奏曲第15番変ロ長調 K.450(カデンツァ: モーツァルト)

Piano Concerto No.15 in B flat major, K.450
Cadenzas: Wolfgang Amadeus Mozart

1935年
ベルリン録音
エリー・ナイ(p)
ウィレム・ファン・ホーフストラーテン指揮室内管弦楽団
Elly Ney(p)
Willem van Hoogstraten conducting
Chamber Orchestra
エリー・ナイはドイツの女流ピアニスト。1911年にオランダの指揮者ウィレム・ファン・ホーフストラーテン(1884-1965)と結婚、1921年からはニューヨークに暮らすが27年に離婚。ドイツに戻り、ヒトラー政権下でも演奏活動を続けた。戦後彼女は名誉を回復し、精力的に演奏活動を続けた。この録音は元夫ホーフストラーテンとの初録音であり、かつ、この曲の世界初録音。

CD-17 ピアノ協奏曲集-3PIANO CONCERTOS-3

作品名 録音 演奏 ガイド
1-8

ピアノ協奏曲第18番変ロ長調 K.456(カデンツァ: モーツァルト)

Piano Concerto No.18 in B flat major, K.456
Cadenzas: Wolfgang Amadeus Mozart

1938年
ロンドン録音
リリー・クラウス(p)
ワルター・ゲール指揮
ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
Lili Kraus(p)
Walter Goehr conducting
The London Philharmonic Orchestra
リリー・クラウスは、1905年ハンガリー生まれ。17歳でブダペスト音楽院に入りバルトークやコダーイに師事した。1922年、ウィーン音楽院でシュナーベルやシュトイアマンについてさらに研鑽を積んだ。第18番K.456、この曲の世界初録音、またクラウスにとってもこれが初めての協奏曲の録音となった。クラウスは1970年代にも来日演奏しており、長いキャリアを誇った。
9-16

ピアノ協奏曲第17番ト長調 K.453(カデンツァ:ドホナーニ)

Piano Concerto No.17 in G major, K.453
Cadenzas: Ernst von Dohnányi

1928年
ブダペスト録音
エルンスト・フォン・ドホナーニ(p & cd)
ブダペスト・フィルハーモニー管弦楽団
Ernst von Dohnányi(p)
conducting from keyboard
The Budapest Philharmonic Orchestra
エルンスト・フォン・ドホナーニは1877年の生まれ。指揮者・ピアニスト・音楽教師のかたわら数々の作品を遺した作曲家。2人の息子のうち、長男ハンス・フォン・ドホナーニは高名な法学者で反ナチ・レジスタンスの闘士として、ナチス政権と戦い、捕らえられ収容所に送られ処刑された。ドイツ政治史に名を刻んだ人。ハンスの次男(エルンストの孫)クリストフ・フォン・ドホナーニは世界的な指揮者。ドホナーニ家は、ナチス・ドイツ政権下に勇気ある行動を起こした人々の列に連なる。ここではエルンストが自ら弾き振りをする。いわゆる「弾き振り」によるモーツァルトの協奏曲、最初の録音である。カデンツァはエルンスト自身のもの。指揮者、クリストフ・フォン・ドホナーニのおじいさんの遺した歴史的録音。

CD-18 ピアノ協奏曲集-4PIANO CONCERTOS-4

作品名 録音 演奏 ガイド
1-9

ピアノ協奏曲第9番変ホ長調 K.271
「ジュノム」(カデンツァ:モーツァルト)

Piano Concerto No.9 in E flat major, K.271 "Jeunehomme"
Cadenzas: Wolfgang Amandeus Mozart

1936年
ベルリン録音
ワルター・ギーゼキング(p)
ハンス・ロスバウト指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団のメンバー
Walter Gieseking(p)
Hans Rosbaud conducting
The Berlin State Opera Orchestra
ギーゼキングはフランス・リヨンの生まれ。父、母も生粋のドイツ人。6歳のときにはシューマンの幻想曲を人前で演奏したといわれる。20歳の時にピアニストとして華々しくデビュー。新しいスターの誕生といわれた。端正な彼の演奏は、面白みに欠けるといわれるが、耳をすませば、澄んだ小川の流れのような清々しさと光り輝く生命観を感じる。
10-16

ピアノ協奏曲第20番ニ短調 K.466(カデンツァ:ベートーヴェン)

Piano Concerto No.20 in D minor, K.466
Cadenzas: Ludwig van Beethoven

1941年
ベルリン録音
ヴィルヘルム・ケンプ(p)
パウル・ファン・ケンペン指揮
ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団
Wilhelm Kempff(p)
Paul van Kempen conducting
The Dresden Philharmonic Orchestra
ドイツの名ピアニスト、ヴィルヘルム・ケンプのK.466。第二次世界大戦中のベルリンでの録音。この録音は我が国ではほとんど知られていなかった。指揮のケンペンはオランダ人。大戦中に祖国を離れ、敵国ドイツで活動したケンペンをオランダ人たちは許さず、戦後はボイコット運動が起き、ケンペンは不遇のうちに世を去る。この曲K.466のフィッシャー盤、ワルター盤との聴き比べも楽しみである。

CD-19 ピアノ協奏曲集-5PIANO CONCERTOS-5

作品名 録音 演奏 ガイド
1-8

ピアノ協奏曲第22番変ホ長調 K.482(カデンツァ:フィッシャー)

Piano Concerto No.22 in E flat major, K.482
Cadenzas: Edwin Fischer

1935年
ロンドン録音
エトヴィン・フィッシャー(p)
サー・ジョン・バルビローリ指揮管弦楽団
Edwin Fischer(p)
Sir John Barbirolli conducting Orchestra
フィッシャーは1886年スイスの生まれ。バーゼル音楽院で学んだ後ベルリンに出て、リストの高弟である、マルティン・クラウゼ(1853-1918)に師事した。フィッシャーは、古き良き時代のヨーロッパの伝統を20世紀に伝えた存在であった。温かみのある演奏は深い音楽性を湛え、楽曲の精神性、内面性の表出にかけては無類の存在であった。第22番変ホ長調 K.482と戦後に録音された第25番ハ長調 K.503の2曲をいずれもフィッシャー自身のカデンツァで。いずれもアビー・ロードEMI 第 1スタジオで録音。
9-16

ピアノ協奏曲第25番ハ長調 K.503(カデンツァ:フィッシャー)

Piano Concerto No.25 in C major, K.503
Candenzas: Edwin Fischer

1947年
ロンドン録音
エトヴィン・フィッシャー(p)
ヨーゼフ・クリップス指揮
フィルハーモニア管弦楽団
Edwin Fischer(p)
Josef Krips conducting
The Philharmonia Orchestra
同上

CD-20 ピアノ協奏曲集-6PIANO CONCERTOS-6

作品名 録音 演奏 ガイド
1-8

ピアノ協奏曲第21番ハ長調 K.467(カデンツァ:モーツァルト)

Piano Concerto No.21 in C major, K.467
Cadenzas: Wolfgang Amadeus Mozart

1937年
ロンドン録音
アルトゥール・シュナーベル(p)
サー・マルコム・サージェント指揮
ロンドン交響楽団
Artur Schnabel(p)
Sir Malcolm Sargent conducting
The London Symphony Orchestra
シュナーベルは1882年ポーランドの生まれ。1889年7歳でウィーン音楽院に入り、名教授テオドール・ レシェティツキに師事。1891年にベルリンでデビュー、33年までここを本拠地に活動し、カール・フレッシュ、カザルス、フォイアマン、ヒンデミット、フーベルマンらとの室内楽はベルリンの呼び物だった。ナチスが擡頭する32年からドイツを離れ、一時スイスに移り、39年以降はアメリカに移住した。ここでは、1937年録音の第21番ハ長調 K.467と1934年録音の第27番変ロ長調 K.595のふたつの協奏曲を続けて聴く。悠揚と流れる旋律、いたずらな誇張のないスケールの大きなシュナーベルの演奏に、ただただ聴き入るのみ。いずれもアビー・ロードEMI 第 1スタジオで録音。
9-16

ピアノ協奏曲第27番変ロ長調 K.595(カデンツァ: シュナーベル)

Piano Concerto No.27 in B flat major, K.595
Cadenzas: Artur Schnabel

1934年
ロンドン録音
アルトゥール・シュナーベル(p)
サー・ジョン・バルビローリ指揮
ロンドン交響楽団
Artur Schnabel(p)
Sir John Barbirolli conducting
The London Symphony Orchestra
同上

CD-21 ピアノ・ソナタ集-1PIANO SONATAS-1

作品名 録音 演奏 ガイド
1-3

ピアノ・ソナタ第10番ハ長調 K.330(300h)

Piano Sonata No.10 in C major, K.330
(300h)

1937年
ロンドン録音
エトヴィン・フィッシャー(p)
Edwin Fischer(p)
フィッシャーのバッハ「平均律クラヴィーア曲集」の知的で抑制された表現同様、少しの小細工もない演奏は厳しく美しい。
4-10

ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331(300i)「トルコ行進曲つき」

Piano Sonata No.11 in A major, K.331(300i)

1941年
ベルリン録音
エリー・ナイ(p)
Elly Ney(p)
エリー・ナイが得意としたのはベートーヴェン。ナチスに協力的だったため、戦後演奏活動を再開したのは1952年だった。しかし、晩年まで彼女の技巧の冴えは衰えを知らなかった。
11-13

ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332(300k)

Piano Sonata No.12 in F major, K.332(300k)

1937-38年
ニューヨーク録音
ホセ・イトゥルビ(p)
José Iturbi(p)
スペインを代表するピアニスト兼指揮者。1913年パリ音楽院を1等賞で卒業。1923年ロンドンにデビュー、33年にはアメリカデビュー。戦後1945年には、フランク・シナトラのミュージカル映画『錨を上げて』に本人役で出演。その後NBCのテレビ番組にも出演するなどクラシックの枠を広げて活動。「音楽は楽しくなくてはいけない」という彼の主張を実践。さてこの録音は?
14-16

ピアノ・ソナタ第15番ハ長調 K.545

Piano Sonata No.15 in C major, K.545

1951年
ロンドン録音
ジャクリーヌ・ブランカール(p)
Jacqueline Blancard(p)
ブランカールは1909年の生まれ。パリでイジドール・フィリップに学び、フランスとスイスで活躍した女流ピアニスト。SPレコードの最後の輝き。

CD-22 ピアノ・ソナタ集-2PIANO SONATAS-2

作品名 録音 演奏 ガイド
1-4

ピアノ・ソナタ第11番イ長調 K.331(300i)「トルコ行進曲つき」

Piano Sonata No.11 in A major, K.331(300i)

1933年
ロンドン録音
エトヴィン・フィッシャー(p) Edwin Fischer(p) CD-21に収録のエリー・ナイの弾くK.331と、2種の「トルコ行進曲」の聴き比べが楽しめる。
5-7

ピアノ・ソナタ第12番ヘ長調 K.332(300k)

Piano Sonata No.12 in F major, K.332(300k)

1941年
ロンドン録音
アイリーン・ジョイス(p)
Eileen Joyce(p)
アイリーン・ジョイスはオーストラリア出身。主にイギリスを中心に活躍し、類稀なる美貌の持ち主、そのためもあってイギリスやヨーロッパ、オーストラリアで特別の人気があった。その人気は第二次世界大戦前後に頂点を極め、ポピュラー音楽の歌手の人気に匹敵。映画『逢びき』でラフマニノフのピアノ協奏曲第2番を演奏したことでも知られる。ピアノの実力も美貌以上だった。
8-11

幻想曲ハ短調 K.475

Fantasia in C minor, K.475

1939年
ロンドン録音
リリー・クラウス(p)
Lili Kraus(p)
リリー・クラウスのレパートリーの中心はモーツァルトとシューベルトだった。とりわけモーツァルト弾きとしての評価は戦前から高く、ロンドン・モーツァルト協会は、彼女にモーツァルトのピアノ・ソナタ全曲を演奏してもらうために設立されたという。クラウスの30代前半の生命力に満ちた演奏。
12-16

ピアノ・ソナタ第14番ハ短調 K.457

Piano Sonata No.14 in C minor, K.457

同上 同上 同上
17-20

ピアノ・ソナタ第17番ニ長調 K.576

Piano Sonata No.17 in D major, K.576

1948年
ロンドン録音
フリートリッヒ・グルダ(p)
Friedrich Gulda(p)
グルダ(1930-2000)は本全集に登場する最も若い演奏者。1960年代はイェルク・デームス、パウル・バドゥラ=スコダとともにウィーンの三羽烏と呼ばれた。古き良きウィーンの伝統を受け継ぐとともにジャズ演奏も得意とした。これは、グルダがSPレコードに入れたモーツァルトのソナタ。若き日の彼の演奏が聴ける。1967年、1969年、1993年の3度来日している。

CD-23 ピアノ変奏曲とロンドほかPIANO VARIATIONS AND RONDO etc.

作品名 録音 演奏 ガイド
1-3

グルックの歌劇『メッカの巡礼』から「われら愚かな民の思うは」による10の変奏曲ト長調 K.455

10 Variations on "Unser Dummer Pöbel Meint"(Gluck) in G major, K.455

1937年
ロンドン録音
リリー・クラウス(p)
Lili Kraus(p)
リリー・クラウスはとりわけ日本での人気が高かった。戦前、1936年にシモン・ゴールドベルクと一度来日している。戦時中日本軍にジャワ島で拘束された時、たまたま来日時に知り合った人が軍隊にいて、拘束3年の途中からはピアノの使用を許され、収容所内で演奏会が開かれたという。戦時中にクラウスの生演奏を聴けた日本兵は幸せだったに違いない。
4

ロンドニ長調 K.485

Rondo in D major, K.485

同上 同上 同上
5-6

アレグレットの主題による12の変奏曲
変ロ長調 K.500

12 Variations on an Allegretto in B flat major, K.500

1935年
ベルリン録音
アレクサンダー・ボロフスキー(p)
Alexander Borowsky(p)
ボロフスキーは1889年ロシアの生まれ。アンナ・エシポワに学び、パリでクーセヴィツキーに師事し、1941年以降はアメリカに定住し、ボストン大学で教鞭を取った。
7-8

幻想曲ハ短調 K.396

Fantasia in C minor, K.396

1933年
ロンドン録音
キャスリーン・ロング(p)
Kathreen Long(p)
キャスリーン・ロング(1896-1968)はロンドン郊外に生まれたイギリスの女流ピアニスト。1915年にロンドンのエオリアン・ホールでデビューし、1920年から1964年まで王立音楽アカデミーで教鞭をとった。
9-10

幻想曲ハ短調 K.475

Fantasia in C minor, K.475

1931年
パリ録音
ラザール・レヴィ(p)
Lazare Lévy(p)
ラザール・レヴィはブリュッセル生まれ。パリ音楽院でディエメールに師事し、1898年1等賞で卒業。1914年から長くパリ音楽院教授をつとめる。第二次大戦中はユダヤ系であることを理由に公職追放され、ドイツ軍パリ撤退後の1944年にパリ音楽院に復帰した。
11-16

2台のピアノのためのソナタニ長調 K.448(375a)

Sonata for Two Pianos in D major, K.448(375a)

1937年
パリ録音
ジャン・ヴィーネル&クレマン・ドゥーセ(piano duo)
Jean Wiéner & Clément Doucet(piano duo)
ヴィーネル(1896-1982)はパリ生まれ。ピアニスト・作曲家。ナイトクラブのピアノ弾きからキャリアを始め、音楽的嗜好もダリウス・ミヨーらの六人組に近かった。ドゥーセ(1895-1950)とのピアノ連弾で数多くのコンサートを開き、ジャズも録音。

CD-24 ピアノを伴う協奏曲、室内楽CONCERTO AND CHAMBER MUSIC WITH PIANO

作品名 録音 演奏 ガイド
1-6

2台のピアノのための協奏曲変ホ長調 K.365(316a)(カデンツァ: モーツァルト)

Concerto in E flat major, K.365 for Two Pianos and Orchestra
Cadenzas: Wolfgang Amadeus Mozart

1936年
ロンドン録音
アルトゥール・シュナーベル&カール・ウルリッヒ・シュナーベル(piano duo)
サー・エイドリアン・ボールト指揮
ロンドン交響楽団
Artur & Karl Ulrich Schnabel(piano duo)
Sir Adrian Boult conducting
The London Symphony Orchestra
長男カール・ウルリッヒ・シュナーベル(1909-2001)は、ナチスの擡頭とともにアメリカに居を移し、マンハッタン音楽院のピアノ科教授を長くつとめた。ピーター・ゼルキンやマレイ・ペライアを指導したことでも知られる。父の健在時は二人でよくデュオを演奏した。これはアメリカへ行く前、ロンドンでの録音。このときの写真は本カタログの37ページに掲載。
7-12

ピアノ、オーボエ、クラリネット、ホルンとファゴットのための五重奏曲変ホ長調 K.452

Quintet in E flat major, K.452 for Piano, Oboe,
Clarinet, Horn and Bassoon

1929年
ロンドン録音
エルヴィン・シュルホフ(p)
タファネル管楽器協会のメンバー
Erwin Schulhoff(p)
Société Taffanel des Instruments à Vent
シュルホフはピアニスト兼作曲家。ナチス・ドイツによって彼の作品は退廃音楽と烙印を押され、1942年強制収容所で殺された。これは彼のピアノ演奏が聴ける貴重な録音。タファネル管楽器協会はパリ音楽院出身のフルート奏者ポール・タファネルが1887年に設立。
13-17

ピアノ、クラリネットとヴィオラのための三重奏曲変ホ長調 K.498「ケーゲルシュタット・トリオ」

Trio in E flat major, K.498 for Piano, Clarinet and Viola "Kegelstatt Trio"

1930年
ロンドン録音
キャスリーン・ロング(p)
フレデリック・サーストン(cl)
レベッカ・クラーク(va)
Kathleen Long(p) Frederick Thurston(cl)
Rebecca Clarke(va)
フレデリック・サーストン(1901-1953)はチャールズ・ドレイパーに師事した、新設BBC交響楽団の首席クラリネット奏者。レベッカ・クラーク(1886-1979)はヴィオラ奏者・作曲家。近年その再評価が著しい。これは個性豊かな三人の女性奏者の記念碑的録音である。

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