ウォーキング・デッド


info:2016.01.25 ABOUT、STORY、CHARACTERS Update!

INTERVIEW

ロバート・カークマン インタヴュー

INTERVIEW PART 03

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あなたはこの作品で、ゾンビものに新たな要素を導入されましたね。例えばリックの唱える「ニオイ理論」です。どのようにして思いつかれたのでしょうか。そもそも、ゾンビという存在に関して新たな発見を行うというのは、当初から狙っていたことですか?
 ちなみに、あのシーンは『プレデター』(87)の中で、プレデターたちが世界を「見る」方法を思い出させました。彼らは「熱」によって視界を得ていたわけですが。
カークマン
『プレデター』は大好きだよ。ニオイ理論は、単純にほかのゾンビものを観たり読んだりしていて気づいたことからあみ出したものなんだ。つまり、ゾンビたちはゾンビ同士襲い合ったりしないよね。でも、視覚的にゾンビか人間かを見分けるのはそんなに簡単なことじゃない。ということは、視覚以外のもので区別していると考えるほかないんだ。ゾンビが別のゾンビに喰いついて、人間じゃないことにハッと気付いて止めるなんてシーンを見たことはないでしょ? だからニオイと考えれば筋は通るんだ。
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最近の巻(原書)では、完全に誰も到達したことのない無人地帯のような場所に足を踏み入れていますよね。極限状況下での倫理という……。このままその方向にもう少し進んでいくと、リックやその仲間たちが共感できない存在になってしまうのではないかという気すらします。そういう意味で、非常に勇気のある試みを続けられていると思います。
 物語はどのくらい先まで考えてあるのですか? もしかして、ストーリーの流れるままに任せているとか……? この長大な年代記のエンディングももう考えてあるのですか? (そうだとしても、もちろん知りたくはありませんが……!)
カークマン
 ものすごく先まで考えてあるよ。今書いているのは90号目だけど、200号あたりでどんなことが起こるかだいたいはわかっている。ものすごく長く続くストーリーを作るときには、どんな方向に向かっているのか、大まかであってもきちんと考えておかないと、想定以上に物語がよどんだり脇に逸れたりすると思うんだ。そうすると、魅力が失われるからね。ぼくはいつでも次の大きな出来事に向かって突っ走っているよ。そのためにいろんな伏線を張って、全体の流れを作ってるんだ。そうすれば、シリーズ全体を動かす語りのドライヴが生まれるし、細かな部分まで魅力的に輝き続けるからね。
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倫理のことで言えば、リックたちが身に着けていく「タフさ」みたいなものは、ノワールというジャンルを思い起こさせます。例えば11巻(原書)での彼らの対応方法など……。ノワール小説やフィルム・ノワールはお好きですか?
カークマン
もちろん! あの11巻での出来事は、彼らがどれだけ遠いところまで来てしまって、どれほどダークな存在になってしまったのかということを示している。10巻を過ぎたあたりで読者たちも、事態がどれだけ悪化してしまったのかということについて、ハッキリとした答えが欲しくなるだろうと思ったんだ。
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この作品は、脇役に至るまで魅力的に描かれています。ほんのちょっとしか出てこない人物でも、「ああ、こんなやついるなあ」という感じがあります。そういう脇役たちはどうやって作り上げているんですか? 日常生活でも人間観察がかなりお好きなのではないでしょうか。
カークマン
うん、そのとおりだと思うよ。てゆうか、どうもありがとう。そう感じてくれているのならうれしいな。でもどうなんだろう。たしかにそうなってくれればいいなと思いながら書いているけど、ちょっと登場人物のヴァリエーションが少ないかなあと感じることもあるんだ。ただ、いつでも人間の新しい側面を見つけ出しては、本の中に取り込もうとしてはいるよ。
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このシリーズでいちばんお好きな登場人物は誰ですか?
カークマン
それに答えるのはムリ。全員大好きだから!

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